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ジャズギターを演奏する時の力の入れ方と姿勢の話

昨日の爪の話の続きのような感じになりますが、そこでご紹介したブログ読者の方から今日も新しいブログのネタをいただいたのでそれについて書いてみようと思います。ちょっとその前に、ネタをくれる御大は芸術の造詣が深いというか専門家のような方ですがジャズギターは昔から聴いてはいたものの弾くのは初心者だそうです。普通初心者の質問というのはこのツーファイブは何のスケールで弾いたらいいんですかみたいな、適当にネットで調べて好きなように弾けばいいよと言いたくなりそうな質問が多いんですがそういった内容は全く無く、メールをやり取りしながら何だか本質的でひと味違うなぁと密かに思っています。

演奏する時の手の力の入れ方と姿勢について

という訳で今回はギターを弾く時の手の力の入れ方と姿勢についてのご質問でしたのでやっていこうと思います。僕の演奏を見て左手に無駄な力がなく指板は触れているだけに見えるので(…正直嬉しいです)、左手の力の入れ方や座ってる時立ってる時の姿勢はどのように考えているかという点でしたが折角ですのでこれと合わせて右手のことも書いておこうと思います。一応お断りしておきますがほとんどの内容は僕はこう考えているという話ですのでそりゃ違うよお前と思った方はその人のやり方でやればいいと思いますです。

左手(押弦)の力の入れ方

まず左手ですが、これは基本的に強く押さえないです。強く押弦しすぎると疲れるし音がシャープしてしまいますので普通にピッキングして普通に音が出る以上の力はかけません。ネック裏側の親指は添えるよりちょっと強いくらいで握り込んでる感じはありません。

そもそも強く押さえないと音がでないというのは一つは左手の押弦の他右手のピッキングの練習が足らないというのもあるかもしれませんが、そもそもセッティングが体に合ってない可能性があります。セッティングとはネックフレットナットブリッジ等ギター自体の調整具合だけでなく弦の種類やアンプの設定、ストラップの高さ、ピックの選択等も含めますがここではわかりやすくギター本体と弦だけに言及しておきます。

僕の好みは弦は少し太め、弦高はかなり低めです。フラット弦は011~、ラウンドは011〜たまに010〜で随分長い間やってきたので今更これより太いのも細いのも上手く弾けません。色々試して自分にピッタリ合ったセッティングにしていればいつまで弾いてても疲れないし、力加減のコントロールもしやすいです。

今弾いてる楽器のセッティングですぐ疲れたり弾きにくかったりする場合はその状態のまま根性で練習するのはちょっと待って楽器をよく見直してみるといいかもしれません。あとギターはほんのちょっとした順反りを調整するだけであれれ凄い弾きやすいぞってなる楽器です。あとピッキングが上手くなると左手が楽になる可能性もありますのでそれは次に書いとこうと思います。

右手(ピッキング)の力の入れ方

右手のピッキングの強さをどうすればいいのかという話がよくありそうですが、それはまず人に聞いたら一言でわかるような単純で一定のものなのかということです。音楽の表現としてのダイナミクスは音楽記号で簡単に言えばピアニッシモからフォルテシモもまであるわけですが、ピッキングはギターの発音をする動作ですからまずこれを考えなければいけないと思います。当然音楽全体だけでなく、アドリブで弾くフレーズのなかでもノリとかその方向性に沿った強弱を表現することになります。

そう考えると普段のピッキングの強さが常時一定でバキバキに強いとすると表現としては陳腐かもしれませんし、弱々しくてもそう言えるかもしれません。ダイナミクスレンジをどれだけ表現できるかを考えると自ずと基準となるピッキングの強さが見えてくると思います。身体的強弱は人それぞれですのであとは意識してやってみるだけです。

例えばこんなフレーズがあったとして

これを「ンタタタタタタタ〜」と感じるか「ンダドゥディドゥデドゥダ〜」みたいに感じるかによっても弾き方が変わります。音の強弱についても「ドゥディドゥドゥ〜」みたいな感じでしかもフレーズによって一定では無いと思います。これは感じないと表現できないと思いますので、そう考えるとこういった表現を感じながらレコードを沢山聴くのは凄く良い練習ということになります。

上手なジャズギタリストであれば誰でも良いですが例えばピーター・バーンスタインとジェシのピッキングをよく聴いてみると二人共決して「ンタタタタタタタ〜」とは弾いてないと思います。最初は難しいですがなりきって真似をするのが大事だと思います。あんまり頭で考えないのがコツのような気がします。

Peter Bernstein/Jesse Van Ruller "My Ideal"
Live "Smallet Club" 18/11/18 Modena

あと右手にとってとても大事なのはギターアンプです。エレキギターはギターとアンプで成り立つので当たり前ですがアンプ無しで弾いているとアンプ無しでギターを鳴らそうとして必要以上に強くピッキングしてしまいます。

これはフルアコなら生音が鳴るならいいのではと思うかもしれませんが個人的な感覚からすると全然違います。単純に考えてもアンプは電気的に音量を増幅できるのでアンプで弾く時より生音で弾く時のほうがピッキングが全体的に強くなる傾向があると思います。

小さいのでいいのでアンプを通した時のダイナミクスや音の伸び等を感じないといけないと思います。アンプを使った弾き方とその時のギターの鳴り方が分かればアンプなしで弾いても多分そんなに弾き方は強くならないというか変わらなくなると思います。とにかくピッキングに悩んでいるうちはできるだけアンプを通すべきです

あとピックのこと忘れてました。ピック一つで音も疲れやすさも全く違うのでしっかり選ぶのがいいです。僕は1.5mmくらいの普通に弾いて芯のある音を感じるピックが好きです。最近はジャズ型より普通のティアドロップ型の方が良いです。ピッキングは軽く持つ感じであまり力をいれずに弦に当てた時に出来るだけ良い音が鳴るポイントで弾くことを意識してるようなしてないような感じです。

ギターを弾く時の姿勢

僕は普段から姿勢がめちゃくちゃ悪いんですが、座ってギターを弾く時は足台を使います。足台はクラシックのように左足ではなくゴンチチみたいに右足をのせます。昔は色んなお店で弾く時いつも座って足を組んでましたがすごく腰が痛くなりました。体幹に非常に悪いそうなので足台やストラップやエルゴプレイみたいなのを使うのが良いと思います。

クラシックギターは姿勢が非常に大事で体幹トレーニングみたいなのがあると思いますがジャズはジムホールのような猫背とかビルエヴァンスのような絶望しちゃったような姿勢もありますので変にぴしっとしなくても演奏に入り込める姿勢ならそれでいいんじゃないかと思います。

Bill Evans and Jim Hall play Angel Face
Bill Evans and Jim Hall play Angel Face - 1966.

ストラップは立って弾く時は当然付けますが座って弾く時も足を組まなくて良くなるので付ける時があります。ストラップの高さは足台を使って足に乗せて弾く時と同じくらいの高さです。座ってなら弾けるけど立って弾くのは苦手という人は、ストラップのポジションを見直してみるといいと思います。見た目を気にするより弾けたほうがカッコいいと思いますのでまず弾きやすいベストポジションを見つけてやってみるのが良いと思います。

最後に、ギターを弾くのは立っても座っても好きな方で良いと思いますが、演奏する場所によって座れないこともありますので色んなお店で弾いてみたいと思っている人は両方慣れておくのがいいです。そう言えばちょっと前にツイッターにギターは立って弾かなきゃだめだおじさんみたいな人が居たと思いますがこういうのは真に受けてはダメだと思います。クラシックギターとロバートフリップを全否定してますのでそもそも間違いです。

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