いつの間にか7月ですね〜まだ雨ばっかりな感じですが、今日は結構暑くて家の前でセミも鳴き始めました。僕は季節の中で一番夏が苦手です。寒いのは我慢できますが暑いのは本当に嫌です。我が家の道を挟んだお家は立派な樹木があるのですが毎年セミが滅茶苦茶うるさいです。とても素敵なお庭なので勝手に借景を楽しんでいますが夏にそのコストを払っているような感じです。あんまり暑いのでギターも触る気になりません。昔ちょっと古いL5とか335を持ってたんですが夏になると塗装が溶け出してズボンにひっついたりしたりして色々困ってました。あれは不快ですね〜今ネット見てたらクリーナーでベタベタは取れるらしいです知らんかった。
とまあ暑くなったわけですがたまたまAmazonでポイントアップキャンペーンの事前登録をやるという案内が来てたので見に行ったところ僕のアカウントの「お客様が閲覧した商品に関連する商品」のところにAmazonおすすめのジャズギターの教則本がずらっと並んでました。3年でジャズギターが弾けるわけないだろとか思って見てましたが(一応著者をディスってる訳ではありません。純粋に本のタイトルが釣りだろと思うだけで)僕も教則本を色々買ったもののこれだと思うものは少なかったような気がします。
教則本って買って満足しちゃったり買ったはいいものの中身の理解が追いつかなかったり説明の仕方が初心者や初学者でなくてもわかりにくかったりして読むのが嫌になったりします。ホントに上手くなる人はそういうめんどくさいことも真面目にコツコツこなしていくんでしょうけど僕は飽き性なのできちんと最後まで活用できた教則本は数冊しかありません。今もあるのか知りませんが昔はⅡ‐Ⅴ‐Ⅰフレーズ集とかフレーズ千本ノックみたいなのがあって確かにほうほうなるほどと思うことはあるんですが初心者の頃にフレーズを形で覚えてしまったりしていざ曲で使おうとしてもすごく取ってつけたような感じになってしまったりしてよく見るとちょっと違うだけで別のフレーズって紹介されたりしててこれやる意味あるのかと気づいて結局やらなくなってしまいます。
そんな中でも個人的にこれは良かったという教則本の記憶はありますのでせっかく思いついたブログのネタですからここに記録しておこうと思います。と言っても半分くらいは最近どこかに書いたやつですが。ちなみに見出しの番号は優劣ではなくて思いついた順番です。
1.ジョー・パス / ジャズ・ギター教本 ブルースと代理コード
僕が純粋なブルースが好きだった高校生の時に間違えて買った教則本ですが付属CDのジョーパスの模範演奏がすごくカッコよく感じたのを覚えてます。YouTubeなんて無い時代でしたから当時ジョーパスってこんな声なんだと思いました。半音程代理や裏コードはこれで覚えました。これだけでも覚えれば色んなところで応用が効きます。ピーターバーンスタイン等の第一線級のギタリストがすごいソロギターを弾いたりしますがよくよくなぞってみると多くの場面でこういう基本的なテクニックを駆使していることがわかります。変なスケールを使いこなせないまま形で覚えて訳の分からないフレーズを弾いてしまうよりこっちの方が遥かに有用度が高いと思います。内容は殆どコードの事だったと思いますがコードと音階の関係性にひらめくことができればアドリブにも応用できるアイデアばかりです。
情報が溢れている今では誰でも知ってる理屈なのかもしれませんがカッコよく使えてるかどうかは別の話だと思います。センスの良い演奏例が紹介されているわかりやすくて良い本です。僕がジャズ始めた高校生の頃でも理解できたのでジャズギター初心者の人でもとっつきやすいと思います。
2.プレイ ザ ブルースギター
これはジャズではなくミシシッピーデルタとかシカゴとかのブルースの教本ですが沢山のブルースギタリストの特徴的なフレーズを網羅しています。ブルース初心者でもある程度ギターを弾けるようになった人でも、あとジャズギターを弾く上でも大変参考になる教則本だと思います。シンプルな12小節ブルースはペンタトニックとかブルーノートスケールで弾くんだぞと大体教わると思いますがアイデアが無いとアドリブするとき毎回同じようなフレーズを弾いてしまったりとかただペンタを上下しててそれは果たして音楽なのかという状態になったりしがちですがブルースマンのフレージングをしっかり理解することでより音楽的にブルースを楽しめるようになる本だと思います。
フレーズを反復とかチョーキングやビブラートの仕方とかジャズ的アプローチをしたりとかターンアラウンドをどう弾くかとかギタリストによって様々な特徴があるのもわかります。理論的な細かい解説は少なめだった記憶ですがとにかく弾いてみろって感じで耳と体で覚えられるような本です。
3.ザ マーティンテイラー ギターメソッド
ジョーパスの教本「ブルースと代理コード」はジョーパスのソロギターを理解するのに良い本ですがこちらはマーティンテイラーのソロギターを学習できる本です。あの超絶美しいソロギターってどんな風に弾いてるかの基本的な考え方が紹介されています。マーティンテイラーはギター一本だけで弾く超絶ソロギターだけでなくアンサンブルでのシングルラインのソロフレーズも滅茶苦茶格好良いのですがそのへんの音使いや弾き方のヒントも何となく理解できそうなアドリブ練習にも役に立ちそうな内容になっています。なおamazonでは変にプレミア価格になっているので普通に売っているのを探したほうがいいと思います。
4.ジャズ・ギターの金字塔
ジャズギターの練習はこれやっとけばいいんじゃないかという本だと思います。僕も1999年の3版を未だに持ってます。中身は半分は基礎的な話、半分は布川さんの実演の楽譜と解説になっています。当たり前ですが上手いです。全然関係ないですが布川さんのVALISというバンドで一緒にやっている鍵盤の古川初穂さんという方がいまして僕がサラリーマン時代の20年近く前に地域のイベントの仕事をやっていた時にある女性歌手のバックバンドとして偶々お見えになったことがありました。合間を見つけてファンです握手してくださいと話しかけたら何だこいつ冷やかしかという目で見られてしまいましたが布川さんのVALIS聴いてますと言ったらああ〜そうなんだと理解してもらえて握手してくれました。なんだか大変だなと思いました。
話は戻りますがこの実演は1曲通したものになっているので単なるフレーズ集と違っていかに曲として成り立たせるかが非常に参考になると思います。ただ先生の手癖フレーズなのか解説に(笑)が多いのが時代を感じさせる内容となっています。非常にわかりやすくて内容も質の高い良い本だと思います(笑)。
5.リズムに強くなるための全ノウハウ
ジャズギターじゃないですがこの本も昔からありますが何回か改訂されて今も売っているようです。僕は1996年の2刷を買って今も持っています。ジャズギターのバッキングやアドリブを練習するのに音使いばかり意識が行きがちですが一番大事なのはリズムとかフィールだと思います。リズムの感じ方やトレーニング方法が詳しく書いてあります。こういうのを見ておくとアドリブするときも音符の長さをキチンと考えて弾けるようになると思いますし、耳コピする時も音符の長さやリズムをしっかり理解しながら音採りできるようになると思います。
番外:教則本よりレッスン受けた方がいいんじゃないの?
と思うこともあるかもしれませんが、レッスン受けようが教則本で練習しようが上手くなる人はなるしならない人はならないと思います。見本や題材はこの時代そこら中にあるのでどう活用するかはやる気次第だと思います。あ、プロになりたい人はそんなこと自分で考えるでしょうから知りません。あくまでアマチュアで楽しむ場合の話です。ギター全般に思うのですが上達するポイントは演奏にしても題材を聴くにしてもいかに色んなことに気づくかということだと思います。何か練習していて弾けたと思ってそこで終わったらそれ以上の上達は無いわけで、レッスンのいいところは効率よくわかりやすく教えてくれるのもそうですが良いところを伸ばせるよう褒めてくれたり改善点を教えてくれたりモチベーションを継続する工夫をしてくれたりするところで、教則本で独学するというのはそれを自分でやらなければいけないことだと思います。先生のプレイを間近で見て気づきを得るってのもあるかもしれません。
気づくためにはレッスン以外にも自分の演奏やジャズジャイアント達の録音をじっくり聴き返したり、セッションに参加して意見をもらったり、ネットに上げて評価してもらったり色んな方法があります。自分の世界だけで自分の演奏に酔ってたらそれはそれで一つの楽しみ方なので決して否定はしませんが気づくのも気づかないままってことになります。自分の演奏を客観的に冷静に聴くことが大事なんでしょうね。まあ偉そうに言ってますが僕はいつまでたっても上手くなりませんけど、時間とお金に余裕がある人は良い先生にレッスンを受けるのは良いでしょうね。先生の見極めは大事でしょうね。
まとめ
特にまとめることは無いですが。沢山の教本が溢れるなかで本当に自分にあったものを見つけるのは大変ですがタイトルに惑わされることなく、あとは根気よく教則本を楽しむことが大事だと思います。